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2020.10.16

WING

陸自、FH-70による近迫射撃を報道陣に公開

依然として「戦場の神」であることを示す

 陸上自衛隊は10月14日、特科部隊が装備する「155ミリりゅう弾砲FH-70」の射撃要領と近迫射撃の様子を、東富士演習場で報道陣に公開した。
 FH-70は陸上自衛隊が最も多く装備している榴弾砲であり、沖縄を除く日本全国の特科部隊が装備している。このため、その姿は各地の駐屯地祭などで装備品展示や空砲射撃展示などで多くの国民に親しまれているほか、陸上自衛隊が実施している富士総合火力演習において実際に射撃して、その砲撃の威力・部隊の練度を示しているところだ。防衛大綱で陸上自衛隊の戦車とともに火砲数削減が定められていることもあり、減数傾向にあるが、後継となる「19式装輪自走155ミリりゅう弾砲」の配備が始まりつつある。
 今回の報道公開では、特科教導隊が射撃目標となる弾着地までは約3500メートルの地点に5門のFH-70による射撃陣地を展開。各砲には大砲を操作する9人編成の砲班が配置されており、各員が相互連携して射撃を行う様子を展示した。さらに、射弾下掩蔽部から約200メートル先の弾着地の様子を見学し、ミサイルや航空機による近接航空支援が充実した時代であっても、依然として大砲が持つ威力と役割の重要性、そして「戦場の神」であることを示した。・・・

 

関連動画はこちら
https://youtu.be/YS7HrkVVG9E

 

※写真=陸上自衛隊は特科部隊が装備するFH-70による近迫射撃を報道陣に公開し、特科火力の重要性を示した。写真は時限信管による曳火射撃の様子

※写真=射撃展示では、砲班員9名が無駄無く、迅速に動くことで5門のFH-70が計40発の砲弾を瞬く間に発射した

※写真=FH-70の射撃陣地。砲弾や装薬などを整然と配置している

※写真=こちらは着発信管により砲弾が地上で破裂する様子。爆風で木っ端が宙を舞っている

※写真=FH-70は減数傾向にあるが、後継となる「19式装輪自走155ミリりゅう弾砲」の配備が始まりつつあり、後ろの99式自走155ミリりゅう弾砲と特科火力の一翼を担うことになる