ウイングトラベル
★ANA、22年度に新中距離LCCブランド運航へ
B787で東南ア・豪州など中距離観光需要狙う
ANAホールディングス(ANAHD)は10月27日、新型コロナウイルス感染拡大の影響で、今年度の最終損益見通しで5100億円の巨額赤字を計上する見通しとなったことを受けて、ANAグループのビジネスモデル変革に乗り出すことを発表した。その最大の柱となるのが、フルサービスキャリアのANA、LCCのピーチ・アビエーションに続く、第3ブランドの立ち上げだ。この第3ブランドでは、中距離東南アジア、豪州線を中心にレジャー需要の取り込みを狙う新たなLCCとしてスタートする。
グループ事業拡大し、航空事業と両輪体制に
片野坂社長、劇的に変革し来年度黒字化へ
ANAセールス分割、非航空系事業収益拡大
オンラインのANAXと地域事業創生新会社に
また、エアライン事業、旅行事業、日常的な購買などを中核とした新たなプラットフォーム事業を具現化する。これにより、グループの非航空系収益を拡大を図ることで、エアライン事業に大きく寄ったモデルを改革。今回のコロナ禍のような想定外の未曾有のリスクの分散を狙う。
この戦略の柱石を担うことになるのが、ANAXが中心となって展開する新たなプラットフォーム・ビジネスだ。グループ全体で蓄積した顧客データ、ANAアプリやホームページなど、顧客とのデジタルタッチポイントを最大限活用する。
ANAと新LCCで国際線を効率よく黒字化図る
ピーチは国内線中心に拡大、不採算は統廃合
20-21年でコスト4000億円削減、28機退役
A380の3号機、777等大型機中心に33機削減
コスト削減、来春400名がグループ外企業へ出向
ノジマ、成城石井、コールセンター、ホテルなど
※航空事業に第3ブランド新LCC設立、グループ事業を再編、拡大し、ビジネスモデル変革を図るANAホールディングスの片野坂真哉社長(左)と福澤一郎取締役常務執行役員