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2020.10.28

WING

岸防相、アショア代替でもSPY-7採用を継続

SPY-6再評価せず「18年7月の選定評価尊重」

 岸信夫防衛大臣は10月27日の閣議後会見で、新たなミサイル防衛装備として検討を進めるイージス・アショア代替案について、アショア時点から搭載予定だったSPY-7(LMSSR)レーダーを代替案でも採用する意向を示した。イージス・システムの陸上配備を断念し、洋上配備へ方針転換したことで、改めてSPY-7と競合するSPY-6と比較・評価を求める声も聞かれるところ。プラットフォームの形態は今後、米政府と日米の民間事業者を交えた確認・検討を行った上で決定する一方、レーダーは2018年7月実施の構成品選定を踏まえ「この時の評価を尊重していきたい」と話した。
 防衛省は、陸上設置のイージス・アショア配備を進めていた2018年7月当時、レーダーなど構成品の選定を行った。そこではレーダー性能比較として、ロッキード・マーティンのSPY-7と、レイセオンのSPY-6を比較・評価した。その結果、SPY-7の方がより広範囲かつ高高度のエリアまで探知が可能な上、同時に多目標の追尾が可能な基礎的性能を有すること、さらに後方支援、経費面などの面でも優れていたことを確認したため「SPY-7を選定した」のだという。・・・

 

代替案・新ミサイル防衛方針、年末決定なるか

 

※写真=アショア代替案は、陸上型から海上型へ。プラットフォームがイージス艦となるか、ミサイル防衛専用の船舶となるか、検討されているところ。写真はイージス艦の「あたご」(出典:海上自衛隊ホームページ)