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2020.11.04

ウイングトラベル

★JAL上期赤字1612億円、コスト削減も至らず

 通期赤字最大2700億円、国際25-45%回復想定

 日本航空(JAL)発表の2021年3月期第2四半期決算(2020年4月1日〜9月30日)は、国際財務報告基準(IFRS)として売上収益が前年同期比74%減の1947億円になり、財務・法人所得税前損益(EBIT)損失が2239億円(前期利益829億円)となって、純損失が1612億円(前期利益541億円)となった。菊山英樹専務は会見で、機動的なコスト削減を実践し、変動費のみならず固定費の削減にも取り組んだとし、営業費用を37.5%減の4194億円としたが「減少した売上をすべてカバーするには至らなかった。
 菊山専務は、感染症の影響で見通しが非常に難しいとしながら、旅客動向に一定の前提を置いた上での通期予想は、売上収益が5300-6000億円になり、EBITが損失3800-3300億円、四半期純損失が2700から2400億円とした。これは、国際・国内の旅客需要予想で、上限と下限で幅を持たせた予想としたため。国際旅客は今のところ、需要の回復が見込めないものの、今後の規制緩和や、14日間の隔離期間短縮措置などが実現すれば、少しずつ需要が戻ると予想。20年度末の3月には下限で前年比25%、上限で45%まで戻ると想定した。

 

※写真=会見するJALの菊山英樹専務(左)と植田英嗣常務(右)