WING
防衛省、19年度自死数が60人に、死因判明で1人増
減少傾向も、過去10年で陸自隊員が突出
防衛省はこのほど、2019(令和元)年度の自衛隊員による自死の数が60人だったと発表した。これは2020(令和2)年度防衛白書ですでに59人と公表していた数字を訂正したもの。陸上自衛隊で後日、死因が自ら命を絶ったと判明した事案が1件判明し、更新した。
この更新によって、2019年度の自死の数は、陸上自衛隊員が39人、海上自衛隊員が10人、航空自衛隊員が5人、事務官などが6人と行った内訳になった。これは、過去10年の中で最も低い数。自死に至る個別の理由を判断することは難しいが、防衛省内で進める働き方改革が浸透し、働きやすい環境が醸成されつつあることが減少に影響しているとも見られる。
ただ、陸上自衛隊員が突出して多い状況が続いている。ほかの海・空自衛官に比べて人数が多いものの、比率として、比較的高い状況が続いている。防衛省では、人材確保が重要な課題となっているだけに、原因の究明と改善が課題解決につながるものと思われる。
※図=過去10年、2010年までの自死数推移(提供:防衛省)