大韓航空、アシアナ航空買収を決議

韓進グループ、「韓国航空市場の再構築に弾み」

　大韓航空の親会社である韓進KALは11月16日（ソウル現地時間）、コロナ禍で経営不振に喘ぐアシアナ航空を買収することを決議したと発表した。今回の買収について韓進KALは「新型コロナパンデミックに悩まされている韓国航空業界を安定させるため」とし、「コロナ禍が長引けば大韓航空の財政状態も危うくなることを考えれば、国内航空市場の競争力強化と公的資金の投入を最小限に抑えるための再編は避けられない」ことに言及。「現在、航空業界が直面している危機を考えると、大韓航空、アシアナ航空、ジンエアーなどの格安航空会社、関連業界を含めた市場全体の再編は避けられない」との認識を示した。その上でアシアナ航空の買収については、「韓国航空市場の再構築に向けて大きな弾みとなるだろう」とした。
　今回の買収計画で大韓航空はアシアナ航空を1兆8000億ウォン（約1700億円）で買収する。この資金を確保するため、大韓航空は来年初めにも2.5兆ウォン相当（2360億円）の新株を発行する。
　また、韓国産業銀行（KDB）が韓進KALに対して8000億ウォンを出資するとしており、このうち5000億ウォンを第三者割当増資で、残りの3000億ウォンを交換社債で受け取る。韓進KALはこの8000億ウォンを銀行から受け取った直後に大韓航空に貸与し、大韓航空の増資前に両航空会社を支援するという。・・・

韓国に世界トップ10入りの航空会社誕生
JV事業や乗り継ぎ需要増加の期待も

※写真＝大韓航空がアシアナ航空を買収へ。コロナ禍に喘ぐ韓国航空業界が再編に乗り出した