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第1四半期緊急発進、42回増の271回と再び活発化
中国機への発進は過去2番目、全体の64%占める
統合幕僚監部はこのほど、2018年度第1四半期(2018年4月1日〜6月30日)の緊急発進(スクランブル)実施状況をまとめた。同時期の緊急発進回数は前年同時期より42回増となった271回。これは、第1四半期として見れば過去3番目の水準で、中国機に関しては過去最高の緊急発進回数となった2016年度に次ぐかたちとなった。統幕としては、引き続き日本周辺国による活発な活動状況は続いているとのこと。引き続き周辺国、特に中国の活動については、再び活発化の傾向にあるといえる。
2018年度第1四半期の緊急発進の内訳は、中国機への緊急発進が72回増の173回で、約64%を占めるかたちになった。過去最高の緊急発進を記録した2016年度には、中国機への発進回数が199回となって、それに次ぐ水準になった。ロシア機への緊急発進は30回減の95回で、全体の約35%になった。ロシア機は2017年度に再び活発化したが、今年度は前年度を下回る水準となった。しかし統幕では、活発な活動を継続していると見て警戒する。
また第1四半期の緊急発進については、2014年度が最も多く、ロシア235回、中国104回、合計340回。次いで2016年度にはロシア78回、中国199回、合計281回となったが、年度合計では同年度が過去最高の1168回(ロシア301回、中国851回)を記録した。
※図=中国・ロシア航空機の飛行パターン(提供:統合幕僚監部)