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2020.12.24

WING

羽田新飛行経路固定化回避で12の飛行方式検証へ

20年度末までに絞り込み、経路検討は次年度以降

 国土交通省航空局は12月23日、羽田空港の新飛行経路の固定化を回避するための技術的方策を検討する2回目の会合を開き、海外の事例を踏まえた技術的選択肢の洗い出しを行った。選択肢として挙がった飛行方式は12通りで、将来的に導入が期待される方式や、日本には例のない方式などを含む。検討会では今年度中に、それら飛行方式の先進性や適用可能性などを踏まえて検証し、複数に絞り込む。その上で、羽田空港での管制運用を前提に、各方式のメリットとデメリットを整理して、出発・到着とも騒音の軽減につながる管制運用の整理を行う。そのため、実際に飛行ルートに関する検討は2021年度以降になる。まずは検討漏れのないよう選択肢の議論を固めて、飛行ルートを決める議論につなげていきたい考えだ。
 技術的方策として挙げられた12の飛行方式は、大別すると5種類に分けることができる。1つは地上からの電波を航空機が受けて着陸する方式で、一般的なILS進入方式だ。2つ目は測位衛星・GPSを使用した方式で、RNAV進入方式やRNP進入方式など4種の飛行方式からなる。3つ目もGPSを使用する方式だが、ほかのシステムで補強するという将来的な3種の飛行方式。4つ目は日本での事例がない方式で、GPSを使用しつつ目視の飛行部分を含む2種になる。5つ目は完全な目視飛行で、地上の目標物を経由しながら手動で進入する方式と、目視のみの進入の2種となる。それらの中から数種に絞り込んで、各飛行方式のメリットとデメリットの整理を行っていく。

 飛行方式の導入事例、設定基準など検証

 事務局は各飛行方式を検証するに当たり、・・・・・・・・・・。

※写真=羽田の新飛行経路の固定化を回避する検討では、12の飛行方式から絞り込んでメリットとデメリットの検証を行う