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2021.01.05

WING

多次元統合防衛力構築およびFOIP実現に邁進

統合幕僚長 山崎幸二陸将

 明けましておめでとうございます。皆様におかれましては、輝かしい新春をお迎えのこととお慶び申し上げます。
 昨年は、新型コロナウイルス感染症が世界的に流行し、安全保障面にも様々な影響をもたらしました。自衛隊は、大規模な感染症対応や、令和2年7月豪雨における、コロナ禍での災害対応を実施しましたが、災害派遣に従事した隊員から1名の感染者も出すことなく、任務を完遂することが出来ました。また、このような中でも、中国の軍事活動の拡大・活発化や尖閣諸島周辺における力を背景とした一方的な現状変更の試み等、周辺国の活発な軍事活動に変化はなく、警戒監視、対領空侵犯措置等の各種任務に万全を期して参りました。
 本年も、「我が国の平和と独立を守り、領土・領海・領空を守り抜く」という自衛隊の使命を果たすため、各種任務を遂行するとともに、「多次元統合防衛力」の構築及び「自由で開かれたインド太平洋(FOIP)」の実現に邁進致します。このため、引き続き、陸・海・空の従来領域の能力強化に加え、宇宙・サイバー・電磁波の新領域を含め、領域横断作戦に必要な能力の強化を推進します。また、事態の特性に応じた活動の継続的な実施を可能とする統合輸送能力や各種情報通信等の基盤整備を継続し、統合運用を支える能力の更なる強化を図って参ります。加えて、我が国の防衛力を主体的・自主的に強化しつつ、幅広い分野における日米共同対処能力の強化を図り、日米同盟をより一層強化するとともに、米豪印をはじめとする普遍的価値やルールを共有する友好国との連携強化を図ります。この際、能力構築支援や防衛装備・技術協力等といった幅広い手段の効果的な活用に努めます。
 最後に、陸・海・空自衛隊が一丸となり、日々の隊務に精励することをお誓いするとともに、本年が皆様にとって幸多き一年となりますようご祈念申し上げ、新年のご挨拶とさせて頂きます。

※写真=統幕長の山崎幸二陸将(提供:統合幕僚監部)

※写真=去年10月から11月に実施した日米共同統合演習(提供:統合幕僚監部)