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2021.01.07

WING

シリウム、世界で航空会社の整理統合が進むと予想

アジア太平洋は合併・買収進む、機体リースも50%超えに

 航空データサービスを提供するシリウム(Cirium)は、新型コロナウイルス感染拡大の影響で、「航空会社の整理統合が進み、とくにアジア太平洋では国内線の競合企業の合併や買収が進むだろう」との見通しを示した。さらに余剰航空機は退役が加速する一方、航空機リースによる機体導入が50%を超えて航空機ファイナンスの主要な手段になるとの見解も示した。
 シリウムが予想するように、航空会社の整理統合は加速する様相を呈している。コロナ禍で財政状況が悪化した複数の航空会社が経営破たんしており、日本でもエアアジア・ジャパンが倒れた。さらに韓国では大韓航空がアシアナ航空を買収することが決定するなど、大型合併もみられるようになってきている。シリウムとしては、こうした吸収合併・買収する動きは今後広がるとみており、今年はコロナ禍を経た航空業界再編の動向が注視されることになりそうだ。

 

昨年の航空旅客数、1999年水準に低下
シリウム調査、19年比で旅客数は67%減

 

稼働率は大幅減、回復の動きも
A320neoは90%が稼働

 

※写真=様々な航空データサービスを提供するシリウムは航空会社の整理統合が進むと予想(提供:シリウム)

※写真=昨年の旅客数は1999年の旅客水準に。21年かけて増加させてきた旅客数が吹き飛んでしまった。写真はコロナ禍で閑散とした成田空港の出発ロビー

※写真=国内線や短距離国際線で使用されているA320などの単通路機の稼働が回復してきている。とくにA320neoは90%稼働しているという(提供:エアバス)