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2021.01.13

WING

IATA、年内キャッシュプラス視野も「目先の状況は暗い」

変異株で規制強化、「政府は危機管理バランスに関心ないのか」

 国際航空運送協会(IATA)のアレクサンドル・ドゥ・ジュニアックCEOは1月12日(ジュネーブ現地時間)、「航空会社が年内にキャッシュ・プラスに転じることは、現段階に視界に捉えているが、目先の状況は暗い」との認識を示した。これは年末年始期間中、本来ならば繁忙期となるところ、今回の年末年始の航空需要が低迷したため。
 ジュニアックCEOは「航空業界は年末年始の休暇期間の恩恵を受ける代わりに、さらに多くの制限を受けることになった」と振り返りつつ、世界各地で新型コロナウイルス変異株が発見されたことで、各国政府が規制を強化したことに触れた。
 その上で、「カナダ、英国、ドイツ、日本、その他の国々は、検疫要件を取り除くことなく、新型コロナ対策に検査を追加した。言い換えれば、各国は旅行をシャットダウンする政策措置を選択したのだ」と強く批判。「こうしたアプローチは、規制を強化したこれら各国政府が、新型コロナウイルスのリスクに対するバランスのとれたアプローチをすることに関心がないことを物語るものだ」とコメントし、「そうした政府は新型コロナウイルスがゼロの世界を目指しているように見える」として、各国政府が変異株に対して講じた措置に否定的な見解を示した。・・・

 

※写真=変異株の出現で各国政府が出入国規制を強化。航空業界の先行きに暗雲が立ち込めており、IATAは各国政府の対応を強く批判している