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2021.02.03

WING

JAXA・日立造船、ISSで全固体リチウムイオン電池実証

今秋打ち上げ、年末から半年間実証実験

 宇宙航空研究開発機構(JAXA)と日立造船は2月2日、宇宙空間で使用する全固体リチウムイオン電池の実用化に向けて、国際宇宙ステーション(ISS)における実証実験実施に関する共同研究契約を締結した。宇宙空間における全固体リチウムイオン電池を実用化することができれば、世界で初めてとなる。今後は全固体電池の宇宙実証に必要となる装置の開発と検証試験など進め、今年秋以降にはISSに向けて打ち上げ、2021年末より約半年間に亘って実証実験を行う計画だ。
 従来のリチウムイオン電池は液体であることに加えて、使用温度領域が狭いことから、真空かつ温度の高低差が激しい過酷な宇宙環境下では使用が困難だった。これまでリチウムイオン電池を宇宙で用いる場合、衛星などの設備内部に設置され、温度を管理しながら使用してきていた。
 一方、全固体リチウムイオン電池ならば真空状態や厳しい高温・低温環境においても使用可能で、・・・・。

※写真=全固体リチウムイオン電池を軌道上で実証へ。今年末から半年間実施する(提供:JAXA、日立造船)