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FAA、PW4000対象に緊急耐空性改善命令
チタン製ファンブレードの熱音響画像検査実施要求
米連邦航空局(FAA)は2月23日(現地時間)、プラット&ホイットニー製のPW4000エンジンを搭載した機体の運航者に対し、緊急耐空性改善命令(AD)を発出した。飛行前にエンジン検査を実施することを求めた。
これは去る2月19日にデンバー国際空港を離陸直後に発生したユナイテッド航空(UAL)328便のエンジントラブルに起因した措置。同機は幸いにも最悪の事態を免れたものの、その後の米国家運輸安全委員会(NTSB)の初期調査の結果、ファンブレードが折損してエンジン火災が発生したほか、複数の部品が住宅街に落下する事態となった。
FAAはデータを検証した結果、FAAは運航者は各エンジン前部にある大型のチタン製ファンブレードの熱音響画像(TAI)検査を実施しなければならないと判断。TAIは中空のファンブレード内部や目視検査では見えない部分の亀裂を検出することができる。
FAAによれば、各社による検査が進むに連れて、運航各社から受領する初期の検査結果のほか、NTSBが進めている調査で得たデータに基づいてADを修正していくことも視野に入れているほか、今後の検査間隔を新たに設定する可能性があることを示唆した。ちなみにPW4000エンジンの点検間隔は現在、6500フライトサイクルに設定されている。
NTSB、初期調査で金属疲労の特徴検出
2枚のファンブレード折損、1枚は根元から破断