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海自新型イージス艦「まや」、命名・進水式実施
BMD対応として7隻目、20年までに倍の8隻体制へ
海上自衛隊は7月30日、神奈川県・横浜のジャパンマリンユナイテッド磯子工場で平成27年度護衛艦(27DDG)の命名・進水式を実施した。出席した小野寺五典防衛大臣が命名した護衛艦の名前は「まや」。同名の艦艇は、海上自衛隊として初めてだが、旧日本海軍から数えれば3代目となる。大臣の支綱切断により進水した「まや」は今後、同所で各種システムや装備などを搭載するぎ装作業が行われ、2020年3月ごろの就役を予定している。
「まや」は、弾道ミサイル防衛システム(BMD)を有する新たなイージス艦。海自では、7隻目となるBMD対応イージス艦で、BMD能力付加改修を行った「あたご」「あしがら」に続くもの。BMD対応イージス艦は、現有の「こんごう」「きりしま」「みょうこう」「ちょうかい」の4隻体制から、2020年度中に「まや」の2番艦となる28DDGを加えて、倍の8隻体制となる。
「まや」の名前の由来は、兵庫県神戸市灘区の六甲山地中央に位置する標高702メートルの摩耶山から取ったもの。摩耶山は、古くは八つの国が見渡せる八州峰とも呼ばれ、八方向が見渡せるとして、隙がなく、警戒に厳重に当たる様子を表す上、末広がりの“八”が含まれ縁起がよいため、艦名の候補となった。また、すでに就役しているイージス艦は、太平洋戦争で作戦に当たった艦名が付与されていて、かつての「摩耶」は高雄型重巡洋艦として活躍したことなどを踏まえ、このたびの8200トン型護衛艦1番艦の名称として適当であるため、防衛大臣により決定された。