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小野寺防相、日伊防衛大臣会談で防衛協力深化
NATOサイバー防衛訓練への自衛隊参加要望
小野寺五典防衛大臣は9月6日、イタリア国防省で会見に応じ、トレンタ国防大臣との防衛大臣会談で、今年6月のイタリア政権交代以降初の閣僚会談だとして、日本とイタリアとの防衛協力、北朝鮮を含む地域情勢について意見交換したことを明らかにした。また、NATOナポリ統合軍司令官のフォッゴ大将との意見交換では、地中海でのロシアおよび中国の活動、アフリカ情勢、同司令部の任務など情報交換を行い、幅広い分野で協力関係を深化をさせると発表。NATOのサイバー防衛拠点となっているエストニア・タリンでの共同訓練へ参加したい意向を示した
小野寺大臣は日伊防衛大臣会談で、防衛協力の関係としてこのほど署名を行った防衛協力・交流の覚書および防衛装備品・技術移転協定を踏まえ「軍種間交流や装備技術協力を具体化していくことで一致した」と説明した。また、“自由で開かれたインド太平洋戦略”を説明し、海洋安全保障分野の協力を進めていくことで一致したという。
また地域情勢については、特に北朝鮮情勢の中でも“瀬取り”の状況などを説明したとして、イタリア側とも制裁を継続していくことが必要との認識で一致した。さらにイタリア側も国連安保理決議の厳格な履行に向けて協力する姿勢を示したとのこと。加えて、小野寺大臣は「日本とイタリアは基本的価値を共有し、共に国際社会の諸課題に取り組む重要なパートナー」だとして、防衛協力・交流の分野での関係を進展させる考えを示した。
小野寺大臣はイタリアとの防衛大臣会談の評価として、イタリアとは特に長い交流の関係があるとして、防衛協力をさらに進展させていくことが大切との考えを示した。北朝鮮問題でイタリアは昨年、北朝鮮が核実験を行ったとき「真っ先に非難し、北朝鮮大使を追放するなどしっかりとした対応をしていただいた」として、今後も協力関係を大事にしたいと述べた。