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国交省、関空の早期復旧対策プランを策定
A滑走路再開は9月中旬、鉄道再開には約4週間
国土交通省は9月7日、台風21号による浸水被害を受けた関西空港の早期復旧に向けて、「関西国際空港の早期復旧等に向けた対策プラン」を策定したことを発表した。7日から一部で運用を再開したB滑走路に加えて、A滑走路を9月中旬を目処に暫定運用することを目指す。さらに、代替空港への振替を拡大する方針で、伊丹・神戸空港に対して国際線・国内線の振替を想定することに加えて、需要に応じて現在代替中の成田・中部などに対する更なる振替便の増便も行う方針だ。関空連絡橋については、現在マイカー通行は禁止されているものの、臨時シャトルバスなどの運行が再開。一方で空港アクセス鉄道の運行再開には、概ね4週間という長い期間を要するとの見通しにあることが明らかになった。
なお国土交通省では、台風被害以降様々な部局で構成するタスクフォースを立ち上げ、関空の早期復旧に向けて検討を重ねてきた。今回発表された対策プランは、「運用のための緊急対応」「暫定運用」「本格運用」の3つの段階から成っている。
A滑走路暫定運用は9月中旬目処
伊丹・神戸など振替も視野
空港の復旧に関しては、航空会社との調整やバス、船舶での空港アクセス手段の確保、手荷物検査や発券処理などの整備を行った結果、9月7日現在、既にピーチアビエーションが国内線の一部で運航を再開しており、順次国際線の運航も再開していく見通し。さらに春秋航空も国際線も再開する予定となっているという。
今後の暫定運用の段階に向けて、第1ターミナルビルの旅客システムのほか、グランドハンドリング、給油システムの機能の一部を回復する。その上でB滑走路の発着回数の順次拡大を行い、A滑走路も暫定運用による発着を、9月中旬を目処に行いたい考えだ。