ウイングトラベル
世界の航空旅客数、2017年に初の40億人時代に
IATA、経済成長と運賃低廉化などが需要拡大
国際航空運送協会(IATA)は9月6日(モントリオール現地時間)、2017年における世界の航空旅客数が、史上初めて40億人を突破したことを発表した。IATAによれば、グローバル経済が改善したことに加えて、航空運賃が低水準だったことなどが全体旅客数の押し上げに結びついたと分析。さらに、航空会社は2万以上の二都市間を定期運航するようになっており、これは1995年と比較すると倍以上になっているとのことで、路線網の拡充によって利用者利便が向上したことも、旅客需要の拡大に繋がった様相だ。
アジア太平洋地域、市場シェアは36.3%に
日本の国内2路線、世界の国内線でもトップ5に
IATAによると、2017年には約41億人が航空輸送を利用しており、これは2016年と比較して7.3%増加したとのこと。地域別にみると、とりわけアジア太平洋地域のマーケットシェアは36.3%と高い。この地域では15億人が航空輸送を利用しており、2016年に比べると10.6%拡大したことになるという。
第2の市場規模となったのは欧州市場で、その航空旅客数は11億人となっており、マーケットシェアは26.3%だった。旅客数は2016年に比べると、8.2%増えたことになるが、トップのアジア太平洋地域のマーケットシェアと比較すると、実に10ポイント以上の開きが生じていることになる。
ちなみにアジア太平洋地域が圧倒的なトップ市場であにも係わらず、旅客キロが多かった上位5社のうち、実に4社が米系キャリア。唯一、エミレーツ航空が4位に食い込んだ。
また、国際空港都市間で旅客輸送が多かった都市間輸送は全てアジア太平洋地域の路線。最も多かった路線は香港-台北で540万人が利用。さらに、国内線の都市間輸送では、上位5路線のうち2路線が日本路線。3位に福岡-羽田(760万人)、4位に札幌-羽田(740万人)となっており、日本の国内幹線路線が、世界のなかでも利用者が多い路線であることが、あらためて浮き彫りとなった。
〔定期便の旅客キロTOP5航空会社〕
▼1位:アメリカン航空▼2位:デルタ航空▼3位:ユナイテッド航空▼4位:エミレーツ航空▼5位:サウスウェスト航空