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2022.03.09

ウイングトラベル

★コロナ禍で日本産農産品の輸出額が初の1兆円超え

 インバウンド激減もアジア中心に日本食品人気

 

 アジア最大級の国際食品・飲料展「FOODEX JAPAN2022」が3月8日に幕張メッセで開幕したが、日本産農産品の輸出額がコロナ禍で急増し、2021年は前年比25.6%増の1兆2385億円と、史上初の1兆円台に達したことがわかった。『外食・観光産業の復活を目指して』をテーマに行われたパネルディスカッションに登壇した末松広行東京農業大学教授(前農林水産事務次官)は、「訪日外客数は激減しているが、輸出は今も伸びている。圧倒的にアジアの人々は日本の食品を望んで食べてくれている」と指摘。旭酒造の桜井博志会長も、コロナ禍で獺祭の海外輸出額は2021年に68億円に達し、コロナ前の19年比で2倍増、20年比で54.5%増と伸びており、しかも海外の方が高く売れるとして、「私たちにとってコロナははっきりプラスになった」とした。田端浩三井住友銀行顧問(元観光庁長官)は、「アフターコロナに日本に来たい人は圧倒的に多い。とくに食への関心は高い。ラグジュアリー層から回復する。各国がこの層を狙っており取り合いになる。鎖国政策を続けていれば置いていかれる」として、観光は国際競争でありコロナ後を見据えた取り組みを進める必要性を強調した。

 

※写真=左から矢ヶ崎紀子東京女子大学現代教養学部国際社会学科コミュニティ構想専攻教授、田端浩三井住友銀行顧問(元観光庁長官)、末松広行東京農業大学教授(前農林水産事務次官)、旭酒造の桜井博志会長

※写真=「FOODEX JAPAN2022」が幕張メッセで開幕した

 

 田端元観光庁長官、withコロナで経済再開を
 食をフックに海外ラグジュアリー層誘致