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2022.03.15

WING

本邦航空分野、中長期でどれだけCO2排出削減可能か?

航空技術・運航技術・SAFら気候変動対策効果は

 国際民間航空機関(ICAO)は今秋開催する総会において、温室効果ガス排出 削減に関する長期目標に合意する見通しだ。パリ協定などで目標設定されてい たものの、現段階でICAOとして長期目標が設定されておらず、次回の総会で合 意することを目指す。
 去る2019年に開催されたICAO総会では、日本が排出削減施策検証によるボト ムアップ目標の検討と、その長期目標検討のためのタスクフォースを設置する ことを提案。そのタスクフォースは日本が議長国となって、これまで議論が深 堀りされてきている。
 そうしたなか運輸政策研究所では、ICAOの長期目標合意を見据え、中長期的 な日本の航空分野の気候変動対策の効果を分析した。ICAOもターゲットとして いる2070年までのタイムスパンにおいて、航空技術(コンポーネント更新、ハ イブリッド/電動化、水素航空機など)、運航技術、そして持続可能な航空燃 料(SAF)を対象に、日本国内の航空需要見通しを踏まえつつ、それらの対策 を講じることによって、どれだけのCO2排出量を削減することが可能なのかと いうことを推計した。