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スカイマーク、難局乗り切り就航20周年
定時性日本一など「足場固まる」、CS日本一へ始動
スカイマークは9月19日、就航20周年を迎えた。同社は1998年9月19日に羽田-福岡線に就航。この路線を主軸として、路線ネットワークを拡大することに成功した。9月19日に羽田空港第1ターミナルで催した就航20周年記念セレモニーに駆けつけた佐山展生会長は就航20周年に謝意を表しつつ、「足場は固まった。これからの10年、20年は固まった足場をベースに、大手二社に少しでも追いつき、できれば追い越すことができる面をいくつか作っていきたい」と話し、既に大手二社を抜いている定時運航率以外でも、大手を凌駕するところを生み出していくことに意欲をみせた。
佐山会長は「この20年、様々な事があった」と振り返りつつ、スカイマークが最も苦しかった三年前の民事再生に至るまでの過程を明らかにした。
「振り返ると2014年12月9日に、私は初めてスカイマークの本社に当時の西久保社長を訪問した。その時は大手二社とのコードシェアなどが報じられていたが合意に至らず、1月に入って1月末の財政状況が非常にしんどい見通しに陥った」とし、「1月23日の夜8時に当時の井手会長に電話をした。すると、翌日から精算の準備をすると言われた」ことを明かした。そこで佐山会長は「それは無いだろうと超特急で民事再生申し立ての準備をして、2015年1月28日夜に民事再生の申し立てをした」という。
「これはこの20年のなかで最大の危機だった。しかし、社員の皆さん、それから民事再生の申し立て後もご利用頂いたお客様のおかげで乗り越えることができ、2015年8月5日に債権者集会で承認をえて、9月29日から新体制になった」という。
スカイマークは佐山・市江体制発足以降、その方向性として(1)安全性、(2)お客様の時間を大切にするということにした。安全性はもちろんのこと、お客様時間を大切にするという観点では、欠航率の低さ、定時運航率の確保では日本一にまで上り詰めることに成功。大手に負けない高い運高品質を武器に、スカイマークは新たなステージを駆け上がっている。