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2022.07.07

WING

万全の構えで北の脅威を抑える北部航空方面隊

守り続けてきた伝統を胸に、革新へ果敢に挑戦

 

 日本周辺の安全保障環境が厳しさを増していると言われるようになって久しいが、今年は特にそれを実感させる事案が多く発生している。中国の航空機や艦船による活動が活発化しており、北朝鮮による弾道ミサイルなどの発射が今年に入ってすでに18回(6月13日取材日現在)に達した。しかし何よりも大きな衝撃だったのは、2月から始まったロシアによるウクライナへの侵略ではないだろうか。日本は尖閣諸島をはじめ南西地域を中心に守りを強化してきたところだが、ここにきてロシアに隣接する北方の防衛の重要性が浮き彫りとなった。北方の安全はいかに確保され、今後も維持していくのか――。北の領空を守る北部航空方面隊で司令官を務める安藤忠司空将に話を聞いた。
 安藤司令官はこれまで、