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混雑する空港解消へ、旅客は航空業界に何を求めるか
生体認証や自動化など技術革新、一方で人間味あるサービスも
航空業界において様々なテクノロジーが投入され、効率化が進んでいるが、依然として空港は保安検査場などで長い列を作っている。旅客たちはどのような事を求めているのか―――。国際航空運送協会(IATA)が行った「グローバル・パッセンジャー・サーベイ」で、旅客は生体認証や自動化技術を活用した効率化のほか、個人端末へのリアルタイム情報配信、預け荷物の追跡など、新たなテクノロジーを使って革新を求めていることが浮き彫りとなった。その一方、何らかのトラブルが発生したケースでは、あらゆる旅客が窓口などのスタッフを通じた人間味ある対応を求める声があるなど、テクノロジーのみならず、心の通った”あたたかい”サービスを求めていることも明らかになった。なお、IATAの調査は世界145カ国1万408名が回答したもの。
旅客はどこに苦痛を感じている?
保安検査・出入国管理、搭乗プロセスが二大苦痛
チェックインカウンターや保安検査、さらには出入国審査など、長蛇の列に辟易した人は少なく無いだろう。それが旅のスタートならば、折角の楽しい旅の始まりが台無しになってしまう。様々なテクノロジーを駆使して航空業界の効率化は進んでいるものの、一方でしばしばテロの標的になっていることからセキュリティーを強化しなければならず、効率化と保安の強化の狭間でせめぎ合っていることが実情だ。今回のIATAの調査でも旅客は苦痛を感じるポイントとして、保安検査および国境管理、そして航空機への搭乗プロセスを二大ポイントして挙げている。
※写真=IATAの調査で新テクノロジーを使った空港サービスを求める声が多いことが分かった