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2018.10.10

ウイングトラベル

18年度上半期の旅行業倒産13件、負債3割減

全て「破産」、従業員5人未満が7割占める

 東京商工リサーチ(TSR)がまとめた2018年度上半期(4〜9月)の旅行業の倒産件数は13件(前年同期比4件減)、負債総額は29.7%減の12億1200万円と減少した。
 13件全てが破産だった。負債5億円以上の倒産がなく、従業員数5人未満が9件と全体の7割を占めるなど、小・零細規模の倒産が中心だった。また、原因別では「販売不振」10件を含む「不況型」倒産が9割以上となり、消費低迷や競合激化で行き詰まったケースが中心となった。
 地区別では関東が9件で最多、次いで中部が2件、近畿と九州は各1件だった。
 主な倒産事例をみると、国際観光(株)(静岡県葵区、破産、負債総額約4億4000万円)は、静岡県下で小中学校や養護施設等の修学旅行や遠足等の学校行事を中心に取り扱っていた第1種旅行業者。ピーク時の1998年2月期には売上高約37億円をあげていたが、競争激化や随意契約が難しく手数料収入が減るなどして資金繰りが悪化、静岡地裁から破産開始決定を受けた。