【潮流】訪日再開は国際標準で

　2022年10月11日は「旅行再開の日」として、日本の旅行史に刻まれる日になるかもしれない。この日から、国内旅行で旅行代金などが割り引かれる「全国旅行支援」が始まり、同時に訪日外国人旅行で「個人旅行」が解禁となる。世界から遅れること約5カ月。ようやく日本が「G7並み」の水際対策がスタートする。
　どうして全国旅行支援と訪日インバウンドの個人旅行解禁を同日に実施することになったのだろうか。それも首相がニューヨークで発表するという派手な演出ぶり。ロンドンでの「G7並み」の約束から遅れてしまったが、日本の国が開かれたことをアピールしたかったのか。
　全国旅行支援を唐突に10月11日からにしたことで、準備が間に合わず、自治体や旅行会社、宿泊施設などは混乱を来たしている。運営窓口がGo Toトラベルキャンペーンの時の「ツーリズム産業共同提案体」と違い、全国旅行支援は各地方自治体に移行しており、そのことが混乱を招いているようだ。