【潮流】コロナ後の「観光ビジョン」策定を
政府は10月11日の第16回観光立国推進閣僚会議で、観光を「成長戦略の柱、地域活性の切り札」として期待される重要な分野とあらためて規定し、観光戦略を「インバウンド回復」、「国内交流拡大」、「高付加価値で持続可能な観光地域づくり」の3本柱で取組む方向性を示した。
同日から訪日インバウンドは個人旅行が解禁され、「インバウンドV字回復」に向けて集中的に取り組み、消費額増加と地方誘客の促進、高付加価値なインバウンド誘致をめざすとした。ただ、コロナ禍で消失したインバウンドは円安と相まって黙っていても回復する。その時の環境対策に万全を期すべきと考える。
訪日インバウンドはコロナ前の2019年が旅行者数3200万人、消費額4.8兆円、コロナ禍の2021年は旅行者数25万人、消費額1208万円とほぼ消失した。2022年も厳しい水際対策によって消失状況が続き、10月の水際緩和以降から回復に向かい、コロナがある程度収まることを前提に、通年での本格的な需要回復は2023年以降となろう。