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岩屋防相、ADMMプラスで米・中・韓大臣と会合
中国との関係進展期待、東・南シナ海の安定で一致
岩屋毅防衛大臣はこのほど、拡大ASEAN国防相会議(ADMMプラス)参加のためシンガポールを訪れ、ASEAN諸国のほか米・中・韓の防衛担当大臣と会合した。大臣にとって、米国のジェームズ・マティス国防長官および韓国の鄭景斗(チョン・ギョンドゥ)国防部長官との会談は初めて。さらには総理の訪中を控
える中で、中国の魏鳳和国防部長と3年ぶりとなる日中防衛相会談を実施するなど注目された。
各大臣との会談において、地域情勢については北朝鮮問題への対応や、東シナ海、南シナ海における中国の海洋進出などが議論された。特に東・南シナ海については、中国の力による現状変更の試みに対して懸念が示され、日米では同地域への関与を重視することで一致。一方で中国との会談では、日本との関係進展に前向きな姿勢が示され、東・南シナ海については安定した状態が重要だとする考えで一致した。また、各大臣との会談では自由で開かれたインド・太平洋地域の重要性が改めて強調された。
日ASEAN、空軍種間交流で空軍士官招へい
20日の日ASEAN防衛担当大臣会合では「実践的な日ASEAN防衛協力に向けて」をテーマとして開かれた。2016年の「ビエンチャン・ビジョン」発表以来、日本とASEAN側との防衛協力が加速化し、その流れを維持していくことで一致。今後、地域防衛当局間による相互運用性向上を支援するとして、より実践的な協力の一例として、日ASEAN空軍種間の信頼醸成を目指す「プロフェッショナル・エアマンシップ・プログラム」計画を発表した。
岩屋大臣によると同プログラムは、ASEAN全加盟国の空軍士官を日本へ招へいするなどの取組みによって、法の支配の貫徹に向けた価値共有を進める事業だと説明した。さらに、日ASEANの防衛協力を推進していく上で、日本としてはASEAN側との協議を重視する考えを示し、日本とASEANとの関係強化を強調した。
※写真1=岩屋毅防衛大臣は、拡大ASEAN国防相会議(ADMMプラス)へ参加した(提供:防衛省)
※写真2=日ASEAN防衛担当大臣会合の様子(提供:防衛省)