H3打上げ中止、第1段制御システムが何らかの異常検知

　固体ロケットブースターに点火信号送らず安全に停止

　宇宙航空研究開発機構（JAXA）が去る2月17日に打ち上げに臨んだ新たな基幹ロケットとなる「H3」ロケットの試験1号機は、打上げ予定時刻にメインエンジンの「LE-9」に点火したものの、固体ロケットブースター「SRB-3」には点火せず、打上げ中止となった。
　その後開かれた記者説明会でJAXAは、打上げを10時37分55秒に設定し、ロケットの自動カウンタダウンシーケンスを予定通りに開始していたところ、「第1段の機体システムが異常を検知し、固体ロケットブースターの着火信号を送出しなかったために、打上げを中止となった」ことを明らかにした。打上げ中止となったものの、あくまでカウントダウンシーケンスのなかで、異常を検知、安全に停止する処理が働いたかたちだ。