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ボンバルディアVS三菱航空機の法廷闘争勃発
三菱側「根拠なき主張、競合への阻害行為だ」
ボンバルディアが去る10月19日にMRJの開発を進める三菱航空機を提訴した問題で、三菱航空機および親会社の三菱重工は10月22日、「先方(ボンバルディア)の主張には根拠がないものと認識している」と、ボンバルディアの主張を一蹴した。その上で、「当社の競争力の高い製品への挑戦であり、ボンバルディア社によるグローバルな競合への阻害行為だ」と主張した。
型式証明取得に向けて開発作業を急がなければならないMRJにとって、思わぬところから火の粉が降りかかった。すでに5度のスケジュール改訂によって後が無いMRJだが、今度は法廷闘争に引き込まれるかたちだ。
一部報道によれば、ボンバルディア側は三菱航空機、米国三菱航空機、そしてシアトルに拠点を置きMRJの飛行試験を支援するエアロテック社が、ボンバルディアの元従業員を引き抜き、Cシリーズの飛行試験プロファイルなどを盗み出したと主張している。
ちなみにCシリーズは既報のようにエアバスの製品ラインナップ群に組み込まれ、その名称をA220へと変更済みだ。
※写真=ボンバルディアと三菱航空機の法廷闘争の行方は如何に。開発を急がなければならない三菱航空機だが新たな火種にリソースを割かなければならない
※写真=Cシリーズの飛行試験プロファイルなどを盗みだしたとボンバルディア側は主張する