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2018.10.24

WING

岩屋防相、米INF全廃条約破棄「事態は進行中」

安全保障影響への影響注視、米と情報交換必要

 岩屋毅防衛大臣は10月23日の閣議後会見で、ドナルド・トランプ米大統領が米露間で結ばれている中距離核戦力(INF)全廃条約の破棄を表明したことに、「事態は進行中だ」として、米国と情報交換・意見交換を図りつつ「事態の推移を注視する」と述べた。
 岩屋大臣は、地域の安全保障に関する影響について、現段階で予測することは難しいと説明した。米国とはこれまで、安全保障や軍縮・核軍縮も含めて、様々な意見交換を行ってきたことを踏まえ、この度のトランプ大統領の判断について、日本側としては十分に情報を得る必要を強調。その上で、「地域全体の安全保障に与える影響が、どうなっていくのかということをしっかりと注視していかなければ」と述べた。
 トランプ大統領は去る20日、ロシア側の条約違反を理由として、INF全廃条約を破棄する考えを発表した。この条約は1987年の旧ソビエト連邦時代から続くもので、中距離の弾道ミサイルおよび巡航ミサイルの全廃を目指した軍縮条約となっている。
 岩屋大臣は、米大統領が条約の破棄を表明したものの、ロシア側も含めて動向を注視して、決着を見ていく必要があるとした。