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川崎重工業、製造DXプラットフォーム提供へ
Smart-K開発者に芽生えた2つの問題意識
川崎重工業は富士通、SAPジャパン、そしてSkillnoteと共同で、航空機や鉄道、船舶、さらには大型機械の製造といった人手による作業への依存度が高い製造業におけるデジタルトランスフォーメーション(DX)を支援するプラットフォームサービスの提供に向けた協業検討に乗り出した。同プラットフォームの根幹には、川崎重工業航空宇宙システムカンパニーが2018年以来取り組んできた「Smart-K」(スマートK)というサプライチェーンDXプロジェクトがある。
ちなみに、この協業検討のなかでは川崎重工業が業務プロセスの提供を、富士通はプラットフォームサービスを、SAPジャパンがアプリケーション、プラットフォームの提供、そしてSkillnoteは製造現場のスキルおよび資格管理、教育管理ソリューションを提供する。
すでに2023年度上期にかけて、航空機エンジン部品製造などを担うAeroEdgeを皮切りに検証を進め、今年7月からのサービス提供開始を目指す計画だ。すでに複数の企業との間で、導入に向けた話し合いを進めているという。
なぜ、川崎重工業らは製造業向けDXプラットフォームの提供に踏み込んだのか―――。川崎重工業航空宇宙システムカンパニーにおいて、「Smart-K」の開発を牽引してきた酒井昭仁フェローに話を聞いた。
※この記事の概要
・Smart-Kのガラパゴス化を懸念
現状はあくまで通過点
・あらゆるシステムと繋がるプラットフォーム
日本の航空機産業競争力の源泉に
・個別受注・労働集約型産業が対象に
共通課題解決へ皆で育てるプラットフォーム
・Smart-K、カンパニー工場に幅広く展開
旧来の考え・手法変えるマインドチェンジを