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2023.08.24

WING

対象固定なら精度100%、自律操作可能なAIロボ開発

 エクサウィザーズ、ファスナー開閉などもお手の物

 エクサウィザーズは宇宙航空研究開発機構(JAXA)と共同で、対象物の位置を固定した環境下ならば、100%の精度で自律操作が可能なAIロボットシステムを開発することに成功した。これは両者が有人宇宙拠点内クルー作業の自動化・自律化に向けた技術検討において、さまざまな用途に合わせて学習できる汎用性の高い模倣学習プラットフォームを開発進めるなかで開発に成功したもの。従来技術では困難だった物資輸送用バッグのファスナーの開閉作業なども、ロボットが自律操作的に実施することができるという。
 国際宇宙ステーション(ISS)では宇宙飛行士による船外作業のリスク低減や、作業の効率化に寄与する船外ロボットアームが活躍中だ。ただ、ISS船内で宇宙飛行士をサポートするためには、人の手による取り扱いを前提とした柔軟な素材の操作が必要となっている。そのため従来のロボット技術では、物資輸送用バッグ(Cargo Transfer Bag:CTB)やケーブル類といった形状が変化する対象を通信の遅延がある環境で操作することは困難なほか、操作対象のサイズや質量が作業の精度に影響を与えやすいという課題があった。