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2023.09.15

WING

JAL、羽田-NY線でCO2排出実質ゼロフライト

 カーボンニュートラル先駆け環境課題取組み加速

 日本航空(JAL)は9月14日、羽田発-ニューヨーク行きJL006便で運航時の二酸化炭素(CO2)排出量を実質ゼロにする「サステナブル・チャレンジフライト」を開始した。この取組みでは20日までの1週間、運航機材のボーイング777-300ER(JA731J)に搭載する燃料の約11%を持続可能な航空燃料(SAF)にして、さらにカーボンオフセットの取組みを組み合わせることで、実質的なCO2排出ゼロを実現する。フライト前のあいさつで、JALの赤坂祐二社長は「少し先の未来を体験してほしい」と述べ、2050年までに目標とするカーボンニュートラルを先取りした取組みとして、サステナビリティの機運醸成を図るフライトであることを強調した。
 この度JL006便で行ったカーボンニュートラルの運航は、昨年11月の羽田発-那覇行きのチャーターフライトで行った取組みから続くもの。今回は国際線として、運航機材へ搭載する燃料のうち11%に相当する純粋なニートSAFを調達し、それを国内で従来のジェット燃料と混合させたものを使用する。さらにJALのカーボンオフセットの取組みを併用することで、フライトによるCO2排出を埋め合わせて、実質的な排出ゼロを達成する。ほかにも、より高い高度を飛行するなどの運航の工夫や、搭載する機内誌を電子化するなど機体軽量化を図ることで、環境負荷低減を追求する。

※写真1=航空業界の環境問題への取組みを国全体で行う必要があることを示した「サステナブル・チャレンジフライト」。写真右から慶應義塾大学の蟹江教授、航空局の平岡局長、前環境大臣の西村議員、JALの赤坂社長

※この記事の概要
 ゲストに西村前環境大臣、平岡航空局長
 国民全員参加でカーボンニュートラル実現へ