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2023.10.09

WING

空港業務あり方検討会、従業員の人員回復

 一方で流出止まらず、関係者一丸での取組み強調

 国土交通省航空局は10月5日、8回目となる空港業務の持続的な発展に向けた検討会を開いて、今年秋ごろまでに行うとした短期の取組み状況の確認と、今年8月に設立した空港グランドハンドリング協会の活動報告などを行った。中間取りまとめでは、短期のうちに空港業務に従事する職員の処遇改善などを図ることとしていた。これまで、積極的な採用活動や待遇面改善などの企業努力によって職員の数が回復へ向かっているものの、人材の流出がいぜん続いていることが分かった。取組みが進んだ空港がある中で、改善が遅れている空港もあり、検討会では明らかになった課題解決を図り、関係者全体で取組みを推進していく必要があるとした。
 これまでに行った調査では、一時グラハン従業員の数がコロナ禍前よりも1割から2割減少していたが、ここにきて回復に向かっている。主要な61事業者による旅客ハンドリングの従業員数は、2023年4月時点でコロナ禍前の2019年3月よりも19%減少した約1万1500人だったが、2023年9月の直近では約1万2100人とコロナ禍前の14%減となった。ランプハンドリングでは2023年4月にはコロナ禍前の10%減となる約1万1000人だったが、2023年9月には5%減の約1万1600人となった。また保安検査員も2023年4月には約5800人で約2割減少していたが、2023年9月には約6100人と足元では一部で回復の傾向が見られた。