記事検索はこちらで→
2023.10.12

WING

東京航空局、ジャネットに事業改善命令

 訓練記録改ざん、立入検査で虚偽陳述も

 東京航空局は10月11日、ドクターヘリの運航や遊覧飛行などの事業を展開するジャネット(山梨県甲斐市)に対して、事業改善命令を言い渡した。
 東京航空局によれば、ジャネットは操縦士訓練記録などの改ざんが行われていたほか、航空法に基づく立ち入り検査に際して、改ざんした記録に基づき虚偽の陳述を行っていたことが発覚したという。東京航空局は事業改善命令のなかで、安全管理規程の見直しおよび安全管理体制の再構築、さらには安全意識の徹底およびコンプライアンス教育の実施を図ることを命令。同社に対して、再発防止策を検討し、11月10日までに報告することを指示した。
 ジャネットは、1990年に日本航空学園の航空事業部が発展するかたちでアディコが設立されたことが大元だ。スカイスポーツや物品販売、保険代理業をスタートし、1994年には東日本航空運航本部を買収し、航空使用事業を開始した。その後、1996年に社名をジャネットに変更した。同社は山梨県立中央病院を基地病院とするドクターヘリ事業のほか、遊覧飛行、空撮などの航空機使用事業、山梨県消防防災ヘリコプターなどの航空機運航整備受託事業などを展開している。
 なお、ジャネットは東京航空局からの事業改善命令を受けて、「この度の事業改善命令を厳粛に受け止め、今後、このような事態が発生することのないよう、再発防止策を確実に実施し、安全管理体制の再構築と全社員への安全意識の徹底とコンプライアンス教育の実施を図り、皆様への信頼回復と安全運航に取り組んでいく」とした。

※この記事の概要
 訓練担当した操縦士を技能審査
 記録を組織的に改ざん     など