ANA、子会社の飲酒事案で謝罪・再発防止策提出

飲酒量社内規定明文化やカウンセリング等の心の健康管理も

　ANAホールディングスは11月16日に定例社長会見を全日本空輸（ANA）本社で開き、会見冒頭で子会社のANAウイングスで発生した飲酒起因の運航遅延事案について謝罪するともに、同日に再発防止策を国土交通省に提出したと明らかにした。ANAの平子裕志社長は、5年間で8件の飲酒事案が発生したことを明らかにした。ANAが提出した再発防止策では、乗務12時間前以降の飲酒制限のほか、飲酒量に関する社内規程を明文化する。さらに、全世界の拠点にストロー式の呼気検査器を配備、客室乗務員や整備士、運航管理者についてもアルコール検査を導入するなど、複数の再発防止策を提示した。
　なお、787型機搭載用エンジンであるロールスロイス社製Trent1000エンジンの点検整備については、12月にも改良型ブレードの供給される見通しにあるとし、影響は最小限に留めることができる見込みとした上で、あらためてロールスロイス社と補償交渉を開始したことも明らかにした。

※写真1＝ANA定例会見に臨む経営陣（左からANAの平子社長、ANAホールディングス片野坂社長、広報・コーポレートブランド推進部の高柳直明部長）

※写真2＝冒頭、ANAウイングスで発生した飲酒事案に関して謝罪を行うANA経営陣