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2023.11.14

WING

IHI、航空機用電動水素ターボブロア開発・実証運転に成功

 独自のガス軸受超高速モータ採用で大容量化

 IHI は11月13日、大容量再循環装置となる電動水素ターボブロアを開発し、その実証運転に成功したことを発表した。同装置は航空機燃料電池向けに使用することを目指して開発を進めたもので、独自に開発したガス軸受超高速モータを採用することによって大容量化を達成した。
 なお、ガス軸受は回転軸が高速回転する際、自ら周囲のガスを引き込んでガス膜を形成し回転体を自立浮上させる動圧式の軸受のこと。回転軸が非接触であることから、軸受けの高耐久化を可能とする。
 既報の通り、これはIHIが秋田大学および秋田県の航空機機体製造装置メーカーの三栄機械と協力して開発を進めていたもの。開発した電動水素ターボブロアは、燃料電池発電時に未反応のまま排出される水蒸気を含む大量の水素(水素供給側の排出ガス)を回収し、燃料極(負極、アノード)に再循環する装置となっている。

※写真=燃料極用大容量水素ターボブロア試験の様子(提供:IHI)