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2018.11.21

WING

ボーイング、777X初号機胴体結合完了

初飛行は2019年に、全長77mの機体が姿現す

 ボーイングは11月20日(米ワシントン州エバレット)、開発中の777X初号機(777-9型)の胴体結合を完了したことを発表した。初号機は2019年にも飛行試験を開始する。この777-9型は、ANAホールディングスが2014年3月末に導入することを決定。777-300ER型の後継機として、20機を発注済みだ。
 777X最終組立ラインが設置されているエバレット工場では、”ファイナル・ボディ・ジョイン”と呼ばれる機首、中胴、後胴といった各コンポーネントの結合作業が完了。ボーイングとして史上最長となる全長77メートルの機体が、工場内にその姿を表した。
 ボーイングによると、今後追加で3機の飛行試験機が、初号機の初飛行の後に組み立てる計画にあるという。ちなみに777-9型は2020年に就航する。
 777Xは777ファミリー最新派生型機。初号機である777-9型機の標準座席数は400席から425席だ。その航続距離は7600海里(1万4075キロメートル)あって、既存の空港インフラに適合するよう、主翼に折り畳み機構を設けたことや主翼を炭素複合材で製造。この全複合材主翼は、実に翼幅72メートルにも達する。エンジンにも、GEが開発するGE9Xを搭載するなど、随所で新たな開発に挑んだ。
 そのプロダクション・システムにも新たなチャレンジが設けられており、例えば、全複合材製主翼をボーイングが自前で生産することはこの機体が初めて。787ドリームライナーでは、三菱重工が全複合材主翼の開発・製造を担当した。その他にも自動化やIoTを活用した新たな生産システムを適用。これにより、低コスト・高効率生産を行うことができるように工夫した。

 

※写真=全長77メートルもの機体がエバレット工場に出現(提供:ボーイング)