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2018.11.21

WING

岩屋防相、将来防衛力に人的基盤の重要性強調

質・量とも充実、新装備扱える人材育成必要

 岩屋毅防衛大臣は11月20日の閣議後会見で、前日に開かれた「将来の防衛力検討委員会」に触れ、今後は人的基盤を充実させることが大切だとして、次期防衛計画の大綱に反映させる考えを示した。「いくら良い装備を揃えても、人的基盤がしっかりしていないと運用できないということ」と述べて、質・量ともに充実させるよう方針を示す構え。
 岩屋大臣は人的基盤の底上げについて、省力化および無人化を進めていくとしながらも、一定の規模の人員が揃っている必要があるとし、装備の高度化に伴い「しっかりと扱える人材を育てていかなければいけない」と述べた。さらに今後特に力を入れる新領域の一つ、サイバー分野でも人材発掘と育成が必要だと説明した。また通説として、景気の向上と自衛官募集の応募人員は反比例の関係にあるため、より人員確保に努めなければならないとし、女性採用の推進についても必要性を示した。さらにOB活用にも触れ、「できるところは力を貸してもらわなければならない」と話し、新たな方針ではOBの活用をより積極的に行っていく考えを滲ませた。
 新たな方針となる次期防衛大綱では、従前からいわれているように、基本的に陸・海・空いずれの自衛隊もサイバー・宇宙・電磁波といった新領域に対応できる体制をつくる必要がある。19日の検討委員会では海・空自衛隊の将来体制が議題だったが、特に人的基盤について多く意見が集まったとのこと。海・空自衛隊に関する詳細については、まだ決まったものはないとして触れなかった。