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2023.12.15

WING

日英伊、GCAP推進する国際機関GIGO設立へ

 初代トップ日本から、企業側は共同事業体制設置

 木原稔防衛大臣は12月14日、イギリスのグラント・シャップス国防大臣およびイタリアのグイド・クロセット国防大臣と防衛相会合を開き、次期戦闘機として共同開発を進めているグローバル戦闘機プログラム(GCAP:ジーキャップ)で、効率的な協業体制を確立する国際的な政府間機関「GCAP International Government Organisation(GIGO:ジャイゴ)」設立の条約へ署名を行った。GIGOは2024年中にも設立するとして、初代トップを日本から派遣する。GCAPを一元的に管理・運営する体制を構築して、共同開発を円滑に進めていくことになる。
 3ヵ国の大臣は共同声明で、「GCAP政府間機関の設立に関する条約」へ署名し、GIGOによって各国の防衛産業基盤強化の基礎を築き、2035年までに次期戦闘機を配備するとした。
 さらに、企業側による共同事業体制の立ち上げを歓迎した。これは企業側によるGIGOのカウンターパートとなるもので、2035年の配備計画と併せて、適正なコストでスケジュールが遅れないよう開発を進めるという目標を支えるために設置する。開発の作業分担については、平等なパートナーシップに基づいて、各国の財政的・技術的貢献の度合いに応じたものにすることを確認した。
 その上で、GIGOおよび共同事業体制の本部を英国に置き、GIGOの初代トップを日本から、共同事業体制の初代トップをイタリアから派遣することとした。今後、3ヵ国間のバランスを取りながらトップの体制を構築していくことになる。

※この記事の概要
・政府・企業間の協業を一元管理するGIGO
 運営委員会とGCAP推進機関で構成
木原大臣「将来にわたって日本の安全守る」
 35年の初号機配備へ、スピード感持って推進 など