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2023.12.19

WING

防衛省、用廃車両流出事案で2事業者の指名停止

 解体・破砕が十分でなかった可能性、現地で再生か

 防衛省は12月15日、用途廃止となったはずの陸上自衛隊高機動車が国内外で確認されたという指摘を受けた問題で、処分事業者が適切に解体・破砕を行っていなかったことが分かり、事業者のうち栄興業およびJTカンパニーに対して一定期間の指名停止措置を決めた。栄興業は来年9月14日までの9ヵ月間、JTカンパニーは来年4月14日まで4ヵ月間の指名停止を行う。
 指名停止の処分については、栄興業は解体・破砕を適切に行わず、転売禁止部位の輸出を試みるなど契約違反を行った。JTカンパニーでは、解体・破砕証明書の提出を著しく怠る契約違反を行ったとした。
 自衛隊専用車両の処分については、民間車両とは仕様が異なる管制灯火などを破壊するなど事前措置を行った上で、業者へ売払って自動車リサイクル法に基づく処理を行うこととしている。車両素材や性能など同系統の民間車両と基本的には同じものとなっている。

※この記事の概要
・契約違反の追及不十分、明確な基準存在せず
自衛隊共通の売払い要領・仕様基準設置へ など