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2024.01.19

WING

JAL新社長に鳥取専務、旧JASの客室出身

 社員が中心の経営、赤坂社長は会長へ

 日本航空(JAL)の赤坂祐二社長は1月17日の会見で、今年4月から新社長に鳥取三津子専務が就くことを発表した。赤坂社長自身は代表取締役会長となり、6月以降は株主総会で承認されれば新体制が続くことになる。現取締役会長の植木義晴氏は、4月1日付で会長を退任して取締役になる。
 新社長は、1985年に当時の東亜国内航空へ入社した、日本エアシステム(JAS)の客室出身。JALとしては、初めてづくめの社長の就任だ。赤坂社長は、これからのグループ経営が「お客様と社員を真ん中にした経営を行うこと」であり、社長が会社をけん引していくよりも、働く社員など人の力を引き出す経営が求められると説明。そして新社長がこれまでJALの高品質なサービスと安全に貢献してきたことから「事業が多様化していく中で、チーム経営をいかに行うかが重要。客室とサービスに従事していた鳥取さんがふさわしい」と、評価した。
 赤坂社長は交代を決断したのは「昨年秋ごろ」だとした。従来であれば、就任期間などを考慮すれば昨年度中に「そろそろバトンを渡す時期だろうと思っていた」のだが、新型コロナウイルスの影響を克服しない限り「バトンを渡すわけにはいかない」と考え、需要の回復に取り組んできたという。そして感染症の影響が落ち着き、回復に向けて目標としてきたEBITの1000億円達成が見込めるようになったため、交代を決断した。

※この記事の概要
 心から働きたくなる環境へ、社員の能力発揮
 安全とサービスの最前線での経験生かす