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2024.02.27

WING

成田で貨物輸送の2024年問題解決へ協議会発足

 複雑な航空貨物の課題抽出、方向性夏前までに

 

 成田空港で2月27日から、貨物輸送の課題解決に向けてフォワーダー、通関業者、運送事業者、上屋事業者、空港会社による「2024年問題対策協議会」が発足する。当日第1回会合では、運送業界の課題となっている2024年問題などが国際航空貨物輸送に与える影響など整理して、関係者の足並みをそろえる。各社の認識共有を図りつつ解決へ向けた検討を進め、夏前までには一定の方向性を示す考えだ。
 政府は働き方改革の一環として、今年4月からトラックドライバーに対して時間外労働の上限規則を適用する。そのため運送業界では、物流の停滞など様々な影響が懸念される「2024年問題」として対応に取り組んでいるところ。
 成田空港でもかねてより、航空貨物の搬入・搬出に関係するトラックの長時間待機が問題で、特に現状では輸入貨物の取扱いが煩雑になりがち。夕方の時間帯にはトラックの引取りの際に混乱が生じることもあるという。それが4月以降に拍車がかかり、航空物流の停滞・混乱が懸念されるため、各業界が抱える課題を共有し、少しでも解消していくことが重要だとしている。
 特に航空物流を構成する業界・関係者は複雑で、荷主がエンドユーザーまで見渡すことが難しいため、各関係者が課題を共有して全体の流れの円滑化を図る。
《協議会構成員》
・フォワーダー=成田航空貨物運送協会(NAFA)
・通関業者=東京通関業会成田支部
・運送事業=千葉県トラック協会
・上屋事業者=ANACargo、国際空港上屋、JAL カーゴサービス、日本貨物航空
・空港会社=成田国際空港会社