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産業クラスターや宇宙利用拡大を説明
経産相の井上製造産業局長が講演
経済産業省の井上宏司製造産業局長はJA2018のセミナー冒頭に講演し、経済産業省では航空宇宙分野の国際協力に努めていること、全国各地の航空産業クラスターの組織化を図っていること、宇宙分野では利用拡大による裾野の拡大が宇宙機器産業の拡大にも寄与するとして利用拡大に努めていることなど、主要振興策を紹介した。民間航空機分野での協力の枠組みは、エアバスと経産省の協力を始め、日仏、日EU、日加の各国との共同研究が実施されており、昨年には日英のビジネス協力に航空機を加えることが決まっている。
航空産業クラスターは航空機部品を主にして共同受注グループの形が強まり、先例として三重県松阪市にクラスター構成会社による共同工場が設立された。このように共同受注から一貫生産へと進んでおり、海外機体メーカーからの受注は今後一貫生産による完成部品納入に移行する傾向になってきている。サプライチェーンへの参加、拡大には今後、国内外の販路拡大が必要であり、経済産業省としてもアジア航空機サプライチェーンフォーラムを昨日に実施するなど、情報の発信に努めていくと述べた。
※写真=ボーイング787など国際共同開発の実績が日本の航空工業の高い技術力を示し、サプライチェーン参加への期待に繋がっていく