航空連合、24春闘の主要労組ベア要求出揃う

魅力ある産業向けベア1万円以上回答なるか

　航空連合に加盟する主要な航空会社労働組合における2024春闘のベースアップ要求状況がまとまった。既報の通り、航空連合は2年連続で過去最高水準となる要求方針を掲げており、今春闘で各組合は「ベア1万円以上」に設定することを決定した。
　かつて航空産業は、人材が集まりやすい産業だった。大手航空会社ならば、就職希望先ランキングで常に上位に位置していたものの、パンデミックという未曽有の危機に直面し、ランキング上位から姿を消す結果に。また訪日を中心に旺盛な航空需要がみられる一方、パンデミックで離職した人も多く、会社側は採用を続けているものの、大幅な賃上げに踏み切っている他産業との人材奪い合いに苦戦して向きもある。そのため現場は慢性的な人手不足によって疲弊。せっかく採用・教育した人材が定着しないなど、悪循環が続いている状態だ。