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2024.03.25

WING

東京・油で空飛ぶ大作戦始動、年140klの廃食油回収

小池知事「廃食油で飛行機が飛ぶ事知って」

 東京都は3月24日、日揮ホールディングス、コスモ石油、レボインターナショナルと共同で、SAF(持続可能な航空燃料)の原料となる廃食油回収を目指した「東京 油で空飛ぶ大作戦~Tokyo Fry to Fly Project~」を展開することを発表した。大規模マンションやガソリンスタンド、商業施設、医療・福祉・保育施設、イベントにおける廃食油回収に取り組むほか、周知に向けたPRイベントの開催などを進めていく方針だ。
 さらに、航空会社や空港会社は、メーカー、商社、金融など、幅広い業界の企業が参画している国産SAFの導入・普及を目指す有志団体「ACT FOR SKY」に、行政として初めて加盟することを表明。官民一体となったSAFの導入・普及推進に努めていくとした。
 日揮ホールディングスサステナビリティ協創ユニットプログラムマネージャーの西村裕勇毅氏(サファイアスカイエナジーCOO)によれば、「およそ14万リットル(140kl)の回収を目指す」としたが、「これは一言でいったとしても簡単にできる話ではない」とコメント。先行する京都市の取り組みを参考に、1400万人都市の東京では140kl回収することを目指すと試算した。
 同日、羽田空港にある日本航空(JAL)格納庫で開かれた記者会見に駆け付けた東京都の小池百合子知事は 「家庭で天ぷらなどを揚げた後のこの食用油が、飛行機を飛ばすってすごいことではないか。この事実、ぜひとも皆さんに知って頂き、それが脱炭素に繋がっているんだいうことを、皆さんにより多く知っていただきたい」とし、 「廃食油の回収などにもよりご協力をいただきたい」として、脱炭素化を推進していくためにも、家庭で発生する廃食油の回収への協力を呼び掛けた。

※この記事の概要
・家庭で廃棄される10万tの資源、海外に12万t流出
 その国内利用がSAF自給率向上の鍵に
・亀戸のマンションに回収ボックス設置

 コスモ石油のスタンド4カ所にも  など

※写真=「東京 油で空飛ぶ大作戦~Tokyo Fry to Fly Project~」を開始!未利用資源である廃食油を有効利用