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2024.04.22

【潮流】訪日前倒しと海外回復策

 3月の訪日外国人旅行者数は308万1600人となり、前年同月比を69.5%、コロナ前の19年同月比を11.6%上回った。訪日インバウンドの歴史の中で、過去最多だった2019年7月の299万1189人を上回り、初めて単月で300万人を超えた。
 日本政府観光局(JNTO)は訪日旅行需要が右肩上がりを続ける中で、コロナ前と比べて国内での貨幣価値が半分近くに下がっており、進行する円安が訪日旅行の最大のメリットになっているのではないか。
 髙橋観光庁長官は会見で、「現状のペースで進めば、2025年を目標としている2019年水準超えを前倒し達成できる見通し」を明らかにした。このままの成長曲線で進んでいけば、訪日外国人旅行者数は年間3500万人超えも視野に入り、2025年目標の3188万人を上回ることは確実だ。しかし、新型コロナウイルス発生や政治的リスク、天変地異など何が起こるか分からないが、不確実な事象の発生を除けば、2019年超えは妥当だろう。