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DLR、将来機は電動ハイブリッドが最有力?
将来の250名乗り短・中距離線機材で3つの案
将来の航空機が果たしてどのようになっていくのか―――。さまざま技術が台頭するなかにあって、なかなか絞り込みができていないことが実情だ。地球温暖化の進行により、航空業界も実質排出ゼロとすることが強く求められるようになっており、SAF(持続可能な航空燃料)の活用はもちろん、電動化、ハイブリッド、水素など、さまざまな技術の適用が模索されている。
どの技術を採用して、次世代機の開発が進むのか。まずは2035年頃にも次世代単通路機が就航する見込みだが、そのタイミングでの就航には、そろそろコンセプトをしっかりと固めていく必要がある。
正直、日本のように全機開発を行うには難しい国では、欧米OEMの出方を探っていることが実情で、仮にどのような技術が採用されたとしても、OEMの要求に対応することができるよう、多方面で技術開発を進めている。
そうしたなかドイツ航空宇宙センター(DLR)は、過去4年間に亘って研究を進めてきた「EXACT」(Exploration of Electric Aircraft Concepts and Technologies:電気航空機の概念と技術の探求) プロジェクトを通じて、環境適合性に優れた低排出ガス性能を有し、かつ経済性に優れた250名が搭乗可能な短・中距離線用の機材コンセプトとして、最も有望な3つのコンセプトを明らかにした。DLRはフォローアップ・プロジェクトとして、今回浮上した案について、より詳細な設計に取り組む予定にあることを明かした。
※画像=バッテリー電気推進によるプラグ・イン・ハイブリッド機の構成。250名乗り級の機体サイズでも優れた環境適合性・経済性を発揮することが明らかに(提供:DLR)