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2024.06.03

WING

シャングリラ会合、中国含め安全保障で議論

 中国へ深刻な懸念、日米間で新たな共同演習

 第21回IISSアジア安全保障会議、いわゆるシャングリラ会合は5月31日から6月2日にシンガポールで開かれ、出席した木原稔防衛大臣が米国・中国・シンガポール・韓国など各国防大臣級と会談した。中国との会談では、東シナ海・南シナ海情勢など深刻な懸念を改めて表明するとともに、安定した台湾海峡の重要性を強調した。米国との会談では、日米の指揮・統制枠組向上や防衛産業協力などの戦略的イニシアティブについて議論した。
 また韓国とは、2018年12月のレーダー照射問題のような事案が再発しないよう、双方で意思疎通要領を含む文書を作成したとして、今後これ基づく対応を取ることとした。米・韓との3ヵ国会談では、北朝鮮情勢の意見交換を行ったほか、夏期にも複数領域で共同訓練「フリーダム・エッジ」や机上演習を行うとした。そのほか木原大臣は会合の中で「地域横断的な安全保障秩序の課題」と題したスピーチを行い、国際社会が立ち向かうべき課題がより大きなものとなる中、今こそが正念場だと強調すると「日本は力ではなく法の支配を、分断ではなく連帯を、威圧ではなく協調を選ぶ」と述べ、関係各国の連携が必要だと訴えた。
 各会談については次の通り。