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2018.04.04

ウイングトラベル

2018年春闘、3月末までに47組合で労使合意

15組合が満額回答、28組合がベアを獲得

 サービス・ツーリズム産業労働組合連合会(サービス連合)は4月3日記者会見を行い、2018年春季生活闘争(春闘)の中間報告を行った。3月31日までに要求書を提出した115組合のうち、47組合が経営側と合意。さらに15組合が満額回答を引き出した。また、28の組合がベースアップなど実質的な賃金改善を引き出した。今回の実績は前年の中間報告時を上回る結果となっており、サービス連合の後藤常康会長は「着実に前進しているとともに、加盟各社において労使間が賃金や労働に関する諸課題について真摯に議論を進めてくれていることを評価したい」とコメントした。
 2018年春闘では、サービス連合が掲げる「35歳年収年収550万円」の実現に向けて、実質的な賃金改善と一時金の要求を行った。3月末までに要求書の提出を行った115組合のうち、ベースアップなどの実質的な賃金改善を要求したのは89組合、66組合が最低保障賃金の協定化を要求している。また、同時要求項目では特に総実労働時間短縮に向けた要求をする加盟組合が多い状況となっている。具体的には、有給休暇の取得促進や休日数の増加などの要求を行った。

 

 夏期一時金平均、0.05カ月増の1.61カ月に
 8組合が総実労働時間短縮関連で回答獲得

 一時金については、同一加盟組合で集計の取れた46組合において、夏期一時金は前年比0.05カ月の1.61カ月となった。また年間では合意した26組合の平均が0.06カ月増の2.67カ月となった。また、実質的な賃金改善とともに、要求を行ってきた最低保障賃金に関しては26組合が回答を引き出した。
 同時要求項目については、総実労働時間短縮に関連する回答を引き出せた組合は8組合となった。このほかに、育児のための短時間勤務対象者の拡充、組合員の範囲拡大などの回答を引き出せた加盟組合もあったという。
 労働時間の短縮や休暇促進に向けた取り組みについて後藤会長は「働き方改革に関する議論が盛り上がりを見せるなかで、労働時間に関する労使間の議論が行われており、色々と明るい要素が出てきているようだ」と総括した。
 

 

※写真=2018年春闘の中間状況を説明するサービス連合の後藤常康会長(写真左)と千葉崇事務局長