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JAXA、元理事収賄で中間調査まとめる
内部倫理規定・運用に特段問題なしも予防含めた対策を
宇宙航空研究開発機構(JAXA)は12月11日、元理事の川端和明被告による収賄事件に関する調査検証チームが、その中間報告書をまとめたことを明らかにした。中間報告では、JAXA内における倫理規程内容やその運用状況について、特段の問題は見当たらないとしながらも、特段の問題が無いにもかかわらず、今回のような”すり抜け”事案が発生したことから、予防策を含めた今後の対策を立案していくことが、組織として課題となる指摘している。
外部有識者からは、川端被告が谷口被告に対して便宜を図ったとされている打上渉外ついては、実際に弊害は生じていないものの、内部統制の見地からは再発防止が求められると提言されたほか、宇宙飛行士講師派遣に関しても、事案自体は実質的に基準に適合しているものの、決定プロセスの制度化やその過程自体に専横の懸念を生じる事態があると指摘を受けた。
そもそもこの事件は、川端被告がJAXA理事として在任中に、医療コンサルタント会社役員の谷口浩司被告から、自分の職務に関して賄賂を収受した容疑で、去る7月26日に逮捕、8月15日に起訴されたというもの。JAXAは川端被告人個人の問題を超え、JAXA役職員の職務権限の不公正な執行などがあるのではないかとの疑いを生じさせるものであり、これを契機に同様の問題を惹起させる土壌や要因がなかったか否かを、その組織、職制、役職員の職務の遂行に係る規程等の面から検討することとして、調査検証チームを立ち上げていた。